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不動産仲介の抱え込みとは?手数料との関係と避けるための会社選び

不動産売却

中村 巧

筆者 中村 巧

不動産キャリア25年

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不動産の事なら何でもご相談ください。

これから不動産会社を選ぶ方にとって、仲介手数料がどのように決まり、どのような関係で物件の抱え込みが起こるのかは、とても分かりにくいポイントです。
なんとなく高いと感じていても、法律上の仕組みや、不動産会社の収益構造を理解していなければ、比較もしづらくなってしまいます。
そこで本記事では、不動産の仲介手数料の基礎から、両手仲介と抱え込みの関係、さらに抱え込みを避けるための不動産会社の選び方までを、順を追って解説します。
読み進めることで、自分にとって納得のいく不動産会社を選ぶための視点が整理できるはずです。
問い合わせを検討する前に、ぜひ一度確認してみてください。

不動産仲介手数料の基本と法律上の仕組み

不動産の売買や賃貸を行う際、仲介手数料は不動産会社が取引成立のために行った業務に対する「成功報酬」として支払われます。
具体的には、物件の情報収集や広告、案内、条件交渉、契約書類の作成や重要事項説明など、契約締結までに必要な一連の専門的な業務に対する対価です。
そのため、売買契約や賃貸借契約が成立しなければ、原則として仲介手数料は発生しません。
この「契約がまとまったときにのみ支払う報酬」という性格を理解しておくと、仲介手数料の位置づけが整理しやすくなります。

仲介手数料の上限や計算方法は、宅地建物取引業法と国土交通省の告示によって定められています。
売買では、売買価格が一定額を超える場合、上限は売買価格の「3%+6万円」に消費税等相当額を加えた金額とされており、これを超えて請求することはできません。
一方、賃貸の住居用物件では、上限は原則として「賃料の1か月分」に消費税等相当額を加えた金額とされ、借主と貸主のどちらからいくら受け取るかの配分についても基準があります。
このように、仲介手数料は法律と告示によって明確な枠が設けられており、不動産会社が自由に決めてよいものではありません。

売買の場合、仲介手数料は売主・買主のそれぞれが、不動産会社との媒介契約に基づいて、自分の依頼した不動産会社に支払うのが一般的な慣行です。
支払うタイミングは、売買契約の締結時や物件引き渡し時など、媒介契約書にあらかじめ定められており、多くの場合は契約成立時点で全額、あるいは契約時と引き渡し時に分けて支払います。
賃貸では、借主が仲介手数料を支払う場面が多いものの、貸主からも一部または全部を受け取る形が認められており、その配分は事前の説明と合意が前提です。
いずれの場合も、いつ・いくらを・どのような根拠で支払うのかを、不動産会社から書面と口頭の両方で確認しておくことが大切です。

区分 手数料の上限 主な支払いタイミング
売買契約 売買価格の3%+6万円相当 契約時または引き渡し時
賃貸契約 賃料の1か月分相当 賃貸借契約締結時
共通事項 国の告示による上限 媒介契約書で事前合意

両手仲介と仲介手数料の関係を正しく理解する

まず、不動産売買における片手仲介と両手仲介の違いを整理しておくことが大切です。
片手仲介は売主側と買主側にそれぞれ別の不動産会社がつき、各社が自分の依頼者からのみ仲介手数料を受け取る形態です。
一方、両手仲介は同じ不動産会社が売主と買主の双方から依頼を受け、双方から仲介手数料を受領する仕組みです。
そのため、同じ物件価格であっても、両手仲介では不動産会社が受け取る仲介手数料の総額が、片手仲介の場合に比べておおむね倍程度になる構造があります。

次に、両手仲介がなぜ認められているのかという点を見ていきます。
日本の不動産取引では、宅地建物取引業法により、仲介会社は「当事者双方の利益の保護に配慮すること」が求められており、売主と買主の双方から依頼を受けること自体は禁止されていません。
また、売主と買主の間に立つ仲介会社が一社であれば、情報伝達や日程調整がスムーズになり、取引のスピードや効率が高まるという側面もあります。
こうした事情から、両手仲介は現在も日本の不動産流通において一般的な取引形態の一つとして位置づけられています。

ただし、両手仲介そのものは違法ではない一方で、利益相反が生じやすい点には注意が必要です。
同じ不動産会社が売主と買主の双方から仲介手数料を受け取る立場にあるため、より高く売りたい売主と、できるだけ安く買いたい買主の利害がぶつかったときに、どちらの利益を優先するのかが不透明になりやすい構造があります。
また、両手仲介を成立させようとするあまり、他の不動産会社からの問い合わせに十分に対応しないなどの行為が生じると、公正な取引機会が損なわれるおそれがあります。
そのため、近年は両手仲介や利益相反に関する調査研究が進められ、透明性の高い情報開示や社内のチェック体制の整備が重要だと指摘されています。

取引形態 仲介手数料の収入源 留意したいポイント
片手仲介 売主か買主のどちらか一方 依頼者の利益重視の交渉
両手仲介 売主と買主の双方 利益相反への注意
取引検討時 手数料の流れの確認 説明内容と書面の照合

物件の「抱え込み」と仲介手数料が関係する場面

抱え込みとは、売却の依頼を受けた不動産会社が、物件情報を他の不動産会社に十分に流さず、自社だけで買主を探そうとする行為を指します。
具体的には、指定流通機構への登録を遅らせたり、他社から購入希望の問い合わせがあっても商談中などと説明して実際には紹介しないといった形で現れることがあります。
国土交通省や指定流通機構は、こうした行為が取引の公正さや市場の透明性を損なうおそれがあるとして、監督や是正指示の対象としています。
そのため、抱え込みは単なる営業方針ではなく、業界全体で問題視されている行為と理解しておくことが大切です。

抱え込みが起きやすい背景には、両手仲介で仲介手数料を最大限に得たいという不動産会社側のインセンティブがあります。
両手仲介になると、売主と買主の双方から仲介手数料を受け取ることができるため、片手仲介と比べて収入が約2倍になる可能性があります。
このため、自社で買主を見つけるまで他社への情報提供を控えようとすれば、結果として物件の囲い込みにつながりかねません。
実際に、囲い込みは両手仲介を実現する目的で行われることが多いとされており、仲介手数料の収益構造と深く結び付いた問題といえます。

抱え込みが行われると、売主にとっては売却価格や成約スピードに不利な影響が生じるおそれがあります。
他社の顧客に物件情報が十分に届かない結果として、購入希望者同士の競争が弱まり、本来得られたかもしれない価格よりも低い金額で成約する可能性があります。
また、市場に出回る情報が限定されると、周辺の成約事例や相場が見えにくくなり、不動産取引全体の透明性も損なわれます。
こうした影響から、国土交通省や研究機関の資料でも、囲い込みは不動産市場の健全な発展を妨げる要因として位置付けられています。

項目 抱え込みがない場合 抱え込みがある場合
売却価格への影響 購入希望者が集まりやすく適正価格 競争が弱くなり価格低下の懸念
成約スピード 幅広い紹介で成約までが比較的早い 買主が限られ成約まで時間がかかる
情報の透明性 市場全体に取引情報が蓄積されやすい 相場が見えにくく市場の透明性が低下

抱え込みを避けるための不動産会社の選び方

抱え込みを避けるためには、まず仲介手数料について不動産会社がどのように説明しているかを確認することが大切です。
仲介手数料の上限は宅地建物取引業法第46条に基づき、国土交通大臣の告示で定められており、売買・賃貸それぞれで計算方法が決まっています。
媒介契約書に記載された報酬額や計算根拠が、この法定上限の範囲に収まっているか、また成功報酬であることが明記されているかを確認すると良いです。
さらに、媒介の種類や報酬配分について、質問に対して具体的な根拠とともに丁寧に説明してくれるかどうかも、重要な見極めポイントになります。

囲い込みを抑制するためには、不動産流通機構が運営する物件情報システムであるレインズの仕組みを理解しておくことが役立ちます。
レインズは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営し、不動産会社間で売却物件の情報を共有するためのネットワークシステムです。
専任媒介契約や専属専任媒介契約を締結した場合、宅地建物取引業法に基づき、一定期間内にレインズへ物件登録を行う義務が課されており、この登録と情報更新が共同仲介を促す仕組みになっています。
そのため、媒介契約締結時には、いつまでにレインズへ登録し、どのように情報を公開・更新するのかを、担当者に具体的に確認しておくことが大切です。

不動産会社を選ぶ際には、囲い込みや両手仲介に対する考え方を、率直に質問してみることも有効です。
例えば、「レインズへの登録時期と公開範囲」「他の不動産会社から問い合わせが来た場合の対応」「自社の買主を優先することがあるか」といった質問を行うと、会社の姿勢が見えやすくなります。
また、仲介手数料や広告活動の内容、報告頻度などについて、数字や根拠を示しながら説明し、書面で取り決めた内容を守ろうとする担当者は、信頼性が高いと判断しやすいです。
地方公共団体の住宅相談窓口や国土交通省の情報も参考にしつつ、疑問点を一つずつ確認しながら、納得できる説明を行う会社を選ぶことが、抱え込みを避けるための近道になります。

確認したいポイント 注目すべき内容 信頼できる対応例
仲介手数料の説明 法定上限と計算根拠 条文と告示に基づく説明
媒介契約とレインズ 登録義務と公開範囲 登録時期と方法を明示
囲い込みへの姿勢 他社からの問い合わせ対応 共同仲介を前提とする姿勢

まとめ

不動産仲介手数料や両手仲介・抱え込みは、仕組みを知れば怖いものではありません。
大切なのは、手数料の上限や計算方法、両手仲介のメリット・デメリットを理解したうえで、不利益がないかを自分で確認することです。
当社では、手数料の内訳や物件情報の公開状況をわかりやすくご説明し、お客様の立場を優先した提案を徹底しています。
不動産会社選びで少しでも不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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